2009.11.01 ≪M&Aアドバイザー体験記10≫〜経営者の通信簿〜(磯村)
会社の評価は、経営者の今までの業績に対する「通信簿」みたいなものです。では、経営者のタイプによって、評価はどのように影響してくるのでしょうか。
1)カリスマ社長型
カリスマ性による経営は、大きな波を乗り越えるには威力を発揮します。中堅・中小企業ではカリスマ社長型の経営者が多いのかもしれません。カリスマ社長は普通の経営者より仕事が出来るため、従業員が力を発揮する機会を奪っているケースも少なくありません。会社の利益は社長に依存していると言えます。そのため、社長引退後の利益の低下が予想され、評価は低くなる可能性があります。
2)人格者型
優秀な金融マンが取引先を判断するときに最も重要視しているのが、経営者の人格と言われています。そもそも中小企業の財務諸表は信頼できるかわかりません。そのため、限られた情報から、企業の現状を把握する必要があります。経営者の考えと財務諸表を比較し、思考特性・行動特性を判断していくそうです。素晴らしい人格の経営者は、良い従業員・取引先に恵まれているケースが多く、企業の評価は高くなる傾向にあります。
3)研究者型
技術力がある企業の評価が高くなる傾向にあることは間違いありません。但し、注意が必要なのは、技術力をビジネスと結び付けているかということです。よく、「うちには技術力がある。」とか、「特許をたくさん持っている。」と言われる経営者がいます。特許を持っているからと言って、それだけで評価が高くなるということはありません。
企業の評価は財務諸表のみで決まると思われがちです。もちろん、その側面が大きいことは間違いありません。買い手企業は定量分析で判断し、定性分析により決断することが多くあります。譲り渡すことが出来るかどうかは、社長次第といっても過言ではありません。
コスモスコンサルティング 磯村 崇

